宅地等の評価の特例 〜 小規模宅地等の特例 その3

宅地等の評価の特例 〜 小規模宅地等の特例 その3

その1での説明中に、いくつか専門的な用語が出てきましたので以下にて説明していきます。

・特定同族会社事業用宅地等

特定同族会社事業用宅地等とは、以下の要件に該当するものをいいます。

 

@相続開始の直前から相続税の申告期限の間までにおいて、一定の法人の事業の用に供されていた宅地等であること。

上記における一定の法人の事業については、不動産貸付業、駐車場業、自転車駐車場業及び準事業を除きます。
「準事業」とは、不動産貸付業や駐車場業、自転車駐車場業および事業と称するに至らない不動産の貸付その他これに類する行為で、相当の対価を得て継続的に行うものです。

 

A以下に掲げる区分に応じて、その宅地等を取得した者の中に要件の全てに該当する被相続人の親族がいること。

 

【区分】一定の法人の事業の用に供されていた宅地等

(要件)
(1)法人役員要件
相続税の申告期限において、その法人の役員であること。
法人の役員とは、法人税法第2条第15号に規定する以下の役員のうち清算人を除いた者をいう。
{法人税法第2条第15号}
法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事及び清算人並びにこれら以外の者で法人の経営に従事している者のうち政令で定めるものをいう。

 

(2)保有継続要件
その宅地等を、相続税の申告期限まで有していること。

 

一定の法人とは、相続開始の直前時点において被相続人および被相続人の親族等が、その法人の発行済み株式の総数または出資の総額の50%を超えて所有している法人をいいます。
ただし、相続税の申告期限において清算中の法人は除かれます。

 

被相続人の親族等とは、被相続人の親族およびその被相続人と租税特別措置法施行令第40条の2第8項に定める特別の関係がある者をいいます。
特別の関係がある者とは、以下に掲げる者となっています。

 

@被相続人と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者
A被相続人の使用人
B被相続人の親族及び前2号に掲げる者以外の者で被相続人から受けた金銭その他の資産によって生計を維持しているもの
C前3号に掲げる者と生計を一にするこれらの者の親族
D以下に掲げる法人
イ.被相続人(当該被相続人の親族及び当該被相続人に係る前各号に掲げる者を含む。以下この号において同じ。)が法人の発行済株式又は出資(当該法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額(以下この号において「発行済株式総数等」という。)の10分の5を超える数又は金額の株式又は出資を有する場合における当該法人

 

ロ.被相続人及びこれとイの関係がある法人が他の法人の発行済株式総数等の10分の5を超える数又は金額の株式又は出資を有する場合における当該他の法人

 

ハ.被相続人及びこれとイ又はロの関係がある法人が他の法人の発行済株式総数等の10分の5を超える数又は金額の株式又は出資を有する場合における当該他の法人

 

発行済み株式の総数または出資の総額には、法人の株主総会または社員総会において議決権を行使できる事項の全部について制限された、租税特別措置法施行規則第23条の2第9項または第10項に規定する株式または出資は含まれないことになります。

 

また、該当する宅地等を取得した者が2人以上いる場合においては、そのうち1人でも上記の要件に該当する親族がいる場合には、該当する宅地等全体が特定同族会社事業用宅地等に該当することになります。